海外進出の本来の目的は、新規顧客の獲得。
つまり、
「海外のお客様からどう見られているか?」
「どう見られたいか?」
を徹底的に見直し、自社と商品を“海外目線”で再認識することから始まります。
海外での自社の存在意義を再定義し、
進出において「重要なこと・重要でないこと」を決定し、それを現実に体現していく。
これが、海外戦略構築の核心です。


海外戦略とは「選ばれる理由」を設計すること
海外進出というと、事業計画や売上目標、行動計画を作ることをイメージするかもしれません。
もちろんそれらも重要ですが、海外戦略の本質はそこではありません。
海外戦略とは、「なぜ海外のお客様が自社を選ぶのか」を明確にすることです。
海外市場には、すでに多くの競合企業や代替品が存在します。
その中で選ばれるためには、自社の強みや特徴を整理し、海外顧客にとっての価値として伝えなければなりません。
また、自社が考える強みと、海外顧客が評価する強みは一致しないこともあります。
そのため海外戦略では、
・海外顧客は何を求めているのか
・競合企業はどのように選ばれているのか
・自社はどのような価値を提供できるのか
を整理しながら、自社だけの立ち位置を明確にしていく必要があります。
つまり海外戦略とは、単に海外で販売する方法を考えることではなく、「海外市場で選ばれる理由」を設計することなのです。
海外戦略を構成する3つの要素
海外市場で選ばれる理由を設計するためには、自社の強みを整理するだけでは十分ではありません。
その強みを必要としている顧客を見つけ、適切な形で伝え、信頼につなげていく仕組みが必要です。
そのために重要となるのが、
・海外マーケティング
・海外向けWebサイト
・海外向けブランディング
の3つです。
海外マーケティングでは、「誰に、何を、どのように届けるのか」を考えます。
海外向けWebサイトでは、その価値を24時間伝え続ける営業基盤を構築します。
そして海外向けブランディングでは、「なぜその会社を選ぶのか」という理由を明確にし、競合との差別化を図ります。
これらは別々の活動ではありません。
海外顧客を理解し、その価値を伝え、選ばれる理由をつくるという一つの戦略の中で相互につながっています。
ここからは、この3つの要素について順番に見ていきましょう。
海外マーケティングはできていますか?
海外進出というと、展示会への出展や海外向けWebサイトの制作から始めようと考える企業も少なくありません。
しかし、その前に考えるべきことがあります。
それは、「誰に、何を、どのように届けるのか」です。
海外市場には、さまざまな国、業界、企業規模、価値観を持つ顧客が存在します。
その中で自社の商品やサービスを必要としているのは誰なのか。
その顧客は何に困り、どのような価値を求めているのか。
こうした仮説を立て、検証しながら市場との接点を探していく活動が海外マーケティングです。
海外進出では、自社の強みを起点に考えがちです。
しかし実際には、海外顧客のニーズを理解し、そのニーズに対して自社がどのような価値を提供できるかを考えることが重要になります。
まずは、自社が海外顧客をどのように理解しようとしているのか確認してみましょう。
海外向けWebサイトはありますか?
海外顧客にとって、Webサイトは企業を知るための最初の接点になることが少なくありません。
展示会で名刺交換をした後も、紹介を受けた後も、多くの海外企業はまずWebサイトを確認します。
その際、日本語サイトしか存在しない、あるいは英語ページが数ページしかない状態では、十分な情報を提供できないことがあります。
また、海外向けWebサイトは単なる会社案内ではありません。
海外顧客が知りたい情報を整理し、自社の強みや実績、提供価値を分かりやすく伝える営業ツールでもあります。
さらに、時差のある海外市場では、Webサイトが24時間働く営業担当の役割を果たします。
問い合わせ前の不安を解消し、比較検討の材料を提供し、商談のきっかけを作る重要な存在です。
そのため海外向けWebサイトは、「翻訳した日本語サイト」ではなく、「海外顧客向けに設計された情報発信基盤」として考える必要があります。
まずは、自社のWebサイトが海外顧客に必要な情報を十分に提供できているか確認してみましょう。
海外向けブランディングはできていますか?
海外市場では、商品やサービスの性能だけで選ばれるとは限りません。
価格や品質が近い競合が存在する中で、「なぜその会社を選ぶのか」という理由が求められます。
そこで重要になるのがブランディングです。
ブランディングとは、ロゴやデザインを整えることだけではありません。
海外顧客に対して、
・どのような企業として認識されたいのか
・どのような価値を提供する企業なのか
・他社と何が違うのか
を明確にし、一貫して伝えていく活動です。
特に海外市場では、自社にとって当たり前の強みが、高く評価されることもあります。
逆に、日本国内で評価されている特徴が、海外ではほとんど響かないこともあります。
だからこそ、自社の歴史や技術、企業文化、顧客への姿勢などを改めて整理し、海外顧客の視点で価値を再定義することが重要です。
海外向けブランディングは、「自社は何者なのか」を明確にし、海外顧客に選ばれる理由をつくるための土台になります。
まずは、自社が海外市場でどのような企業として認識されたいのか確認してみましょう。
まずは海外向けマーケティングから始めよう
海外戦略を構築するためには、
・海外マーケティング
・海外向けWebサイト
・海外向けブランディング
の3つを連携させながら進めていくことが重要です。
どれも欠かせない要素ですが、最初に取り組みたいのは海外マーケティングです。
なぜなら、海外顧客を理解しないままでは、Webサイトで何を伝えるべきかも、どのようなブランドとして認識されたいのかも決められないからです。
海外向けWebサイトやブランディングは、マーケティングによって見えてきた顧客ニーズや市場理解を形にするための手段とも言えます。
まずは、
「誰に」
「どのような価値を」
「どのような方法で届けるのか」
を整理し、自社の海外市場における立ち位置を明確にしていきましょう。
海外戦略の第一歩は、海外顧客を知ることから始まります。