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海外進出の可能性を検証する

海外進出は実現可能ですか

公開日時:2020年08月21日

更新日時:2026年06月11日

小川 陽子

著者紹介 :小川 陽子 (代表取締役)

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海外事業は夢ではありません。

でも、成功には準備が必要です。

まずは、リスクを把握して対策を練りながら、御社のビジネスが海外でも通用するか、じっくり検証していきましょう。
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海外進出を検討するとき、多くの企業は「この商品は海外で売れるだろうか?」と考えます。

しかし、海外進出の成否はそれだけでは決まりません。

海外進出では、進出前に確認しておくべきポイントがあります。

この章では、海外進出の実現可能性をどのように考えるべきかを整理します。

海外で2~3回売れた=事業成功とは限らない

海外企業から問い合わせが来た。
展示会で予想以上の反応があった。
ECサイトで海外から注文が入った。

このような出来事があると、「海外でも売れる」と考え、そのまま事業を進めたくなるかもしれません。

しかし、それは海外進出の実現可能性を検証した結果ではなく、目の前の出来事に反応しただけの状態です。

海外事業は、一度売れたかどうかではなく、継続して利益を生み出せるかどうかが重要です。

たまたま売れた商品と、継続的に売れる事業は別物です。

そのため海外進出では、実際に動き出す前に「本当にこの事業は成立するのか」を確認する必要があります。

海外進出の実現可能性は何で決まるのか

海外進出の実現可能性とは、「海外で売れそうかどうか」を判断することではありません。

本当に確認すべきなのは、自社の事業が海外市場でも継続的に利益を生み出せるかどうかです。

たとえば、展示会で反応が良かったとしても、価格競争に巻き込まれて利益が出なければ事業として継続できません。

海外企業から引き合いがあったとしても、不利な契約によって販路が制限されれば、将来の成長機会を失うこともあります。

商品が売れていたとしても、知的財産が守られていなければ模倣品によって市場を失う可能性があります。

また、そもそも輸出入規制や認証制度の問題で、その国では販売できないケースもあります。

海外進出では、このような問題が進出後に発覚すると、大きな時間や費用の損失につながります。

だからこそ、実際に動き出す前に事業全体を検証することが重要です。

このロードマップでは、実現可能性を確認するために、次の4つの視点から整理していきます。

海外向けのビジネスモデルは成立するか
海外進出のリスク管理はできているか
知的財産は守られているか
輸出入規制に問題はないか

海外向けのビジネスモデルは成立するか

海外企業から問い合わせが来た。
展示会で予想以上の反応があった。
現地パートナー候補が見つかった。

こうした出来事は、海外進出を考えるきっかけになります。

しかし、それだけで事業が成立するとは限りません。

重要なのは、その取引が一度きりではなく、継続的に利益を生み出す仕組みになっているかどうかです。

価格設定は適切か。
競合との差別化はできているか。
販売チャネルは確保できるか。
利益を確保しながら継続できるのか。

海外進出では、「売れた」ことよりも、「売れ続ける仕組み」があるかどうかが重要です。

まずは、自社のビジネスモデルが海外市場でも同様に成立するのかを確認してみましょう。

海外事業用のビジネスモデルはありますか

海外進出のリスク管理はできているか

海外進出では、商品やサービスそのものに問題がなくても、思わぬところで事業が停滞することがあります。

たとえば、

・現地企業との契約内容が自社に不利だった
・代金回収ができなかった
・製品事故やクレームへの対応が想定されていなかった
・現地パートナーとの役割分担が曖昧だった

といったケースです。

これらは進出後に発覚すると、修正に大きな時間やコストがかかります。

しかし、進出前の段階で想定されるリスクを整理し、対策を検討しておけば、多くの問題は回避または影響を小さくすることができます。

海外進出では、「リスクがあるからやらない」のではなく、「リスクを理解したうえで進める」ことが重要です。

まずは、自社の海外進出にどのようなリスクがあるのかを確認してみましょう。

海外進出のリスク管理は考えていますか

知的財産は守られているか

海外進出では、商品や技術を守るために知的財産への対応が欠かせません。

知的財産というと、「模倣品対策」を思い浮かべる方が多いかもしれません。

しかし実際には、自社が被害者になるだけでなく、知らないうちに他社の権利を侵害してしまうケースもあります。

たとえば、

・日本では問題なく販売していた商品が、進出先では他社の権利に抵触していた
・展示会で公開した技術やアイデアを先に権利化された
・現地企業との契約で知的財産の取り扱いが曖昧だった

といった事例は珍しくありません。

知的財産の問題は、発生してから対応しようとすると時間も費用も大きくなります。

そのため海外進出では、事業を始める前の段階で、自社の知的財産をどう守るか、また他社の権利を侵害するリスクがないかを確認しておくことが重要です。

まずは、自社の知的財産が適切に管理されているか確認してみましょう。

海外進出で知的財産は管理されていますか

輸出入規制に問題はないか

海外で需要がありそうだ。
現地企業からも引き合いが来ている。
価格や条件も問題なさそう。

しかし、それでも海外展開できないケースがあります。

それは、輸出入規制や認証制度などの法規制に対応できていない場合です。

たとえば、

・その国では輸入が制限されている商品だった
・販売に第三者認証や許可が必要だった
・輸出管理規制の対象だった
・表示や成分に関する現地規制を満たしていなかった

といった理由で、販売そのものができないことがあります。

こうした問題は、商談や展示会が進んでから発覚すると、大きな手戻りにつながります。

海外進出では、「売れるかどうか」だけでなく、「その国で販売できるかどうか」を事前に確認することが重要です。

まずは、自社の商品やサービスに関係する輸出入規制について確認してみましょう。

海外の輸出入規制について知っていますか

まずはビジネスモデルから確認しよう

海外進出の実現可能性を検証するためには、

・海外向けのビジネスモデルは成立するか
・海外進出のリスク管理はできているか
・知的財産は守られているか
・輸出入規制に問題はないか

という4つの視点から事業を整理することが重要です。

どれも欠かせない要素ですが、最初に確認したいのはビジネスモデルです。

なぜなら、海外で継続的に利益を生み出せる仕組みがなければ、その後のリスク対策や知財対策を行っても事業として成立しないからです。

まずは、自社の海外事業用ビジネスモデルについて確認してみましょう。

海外事業用のビジネスモデルはありますか

小川 陽子

著者紹介 :小川 陽子 (代表取締役)

英語英文学科を卒業後、中小メーカーの国際部で海外営業に従事後独立。27年以上にわたり、1,900社以上の中小企業の海外展開を支援。国際化支援アドバイザー、海外販路開拓アドバイザー、中小企業アドバイザー(経済産業省系組織)としても活動。

これまでに35カ国での商談・出展・調査を経験。支援対象は製造・小売・サービス・BtoB・BtoC・DtoCなど多岐にわたり、海外投資・輸出・輸入・展示会・海外SEOなど幅広く対応。

「海外進出は"急がば回れ"。場当たりではなく、"自走できるチカラ"を社内で育て、未来の世界市場で誇れる一社を目指して——今日も中小企業の現場で伴走支援を続けています。」

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