×
BLOGBLOG

海外SEO対策とは?中小企業が成果を出すための進め方と5ステップ

更新 2026年9月10日 公開 2026年3月24日
小川 陽子

著者紹介 :小川 陽子 (代表取締役)

著者プロフィールを見る

SEO concept with businessman standing in front of icons for search, links, and digital marketing

海外向けWebサイトを作り、Googleなどの検索から海外企業の問い合わせを獲得したい。そのために必要になるのが海外SEO対策です。

しかし、海外SEOは日本語サイトのSEOをそのまま英語などに置き換えるものではありません。同じ製品でも、国や市場によって検索される言葉や求められる情報は異なります。

また、すべての企業に海外SEOが必要とは限りません。製品や海外展開の段階によっては、展示会や販売代理店、直接営業などを優先した方がよい場合もあります。

本記事では、海外SEO対策とは何か、自社に向いているのかを判断する方法から、実際の進め方までを5つのステップで解説します。

海外SEO対策とは?日本のSEOとの違い

海外SEO対策とは、海外の検索ユーザーに自社のWebサイトを見つけてもらい、製品やサービスの検討、問い合わせなどにつなげるための取り組みです。

基本的な考え方は日本のSEOと同じですが、海外向けに「誰が、どの国で、どのような言葉を使って検索するのか」をあらためて調べる必要があります。

たとえば、日本では一般的な製品名や業界用語でも、海外では別の表現で検索されていることがあります。

日本語で狙っているキーワードを英語に直訳しても、実際にはほとんど検索されていなければSEOにはつながりません。

また、同じ英語でも、国や地域、業界によって使われる言葉や情報の探し方は異なります。

そのため海外SEOでは、日本語サイトをそのまま翻訳するのではなく、まず対象の海外市場の検索ニーズを調べ、その市場で使われているキーワードと検索意図に合わせてページやコンテンツを設計します。

海外SEOは「日本語SEOの翻訳版」ではなく、対象市場からゼロベースで「検索意図」を考えなければならないSEOです。

海外SEO対策が有効な企業・さほど必要ではない企業

海外SEOは有効な集客手段ですが、すべての企業・業種に効果が高い施策ではありません。

まず確認したいのは、自社の製品やサービスを探す検索ニーズが、対象とする海外市場に「本当にあるかどうか」です。

海外SEOが有効な企業

部品、素材、設備など、製品名や用途、仕様、解決したい課題などから取引先を探す商材は、海外SEOと相性が良いです。

また、海外から継続的に新しい見込み客を獲得したい企業や、すでに日本語サイトで検索から問い合わせを獲得できている企業も、海外SEOを検討しやすいでしょう。

ただし、日本で検索されているから海外でも同じように検索されるとは限りません。実際に対象市場の検索ニーズを確認してから判断します。

海外SEOがさほど必要ではない企業

一方、紹介による取引が中心の商材や、顧客ごとに仕様が大きく異なり、Web検索から取引先を探すことが少ない商材では、SEOの優先順位は低くなります。

また、進出する国やターゲット顧客がまだ決まっていない段階では、キーワードやコンテンツを設計することもできません。

その場合は、先に市場を調査したり、展示会や直接営業、販売代理店などを通じて顧客との接点を作ったりする方が適していることもあります。

重要なのは、

「自社の海外顧客はWeb情報経由での課題解決をどのくらい重視するのか」

です。

海外SEOも、展示会、販売代理店、直接営業などと同じ海外販路の一つです。

顧客がどこで情報を探し、比較し、取引先を見つけているのかを考えたうえで、自社にとってどこからリードを獲得するのが最適かを判断します。

海外SEO対策の進め方(5ステップ)

海外SEO対策では、いきなりキーワードを選んだり、多言語ページを作ったりするのではなく、市場と検索ニーズを確認するところから始めます。

STEP1 対象市場と検索ニーズを調べる

まず、どの国・市場の、どのような顧客を対象にするのかを決めます。

そのうえで、自社の製品やサービスについて、

現地ではどのような企業が競合しているのか、
どのようなWebサイトが検索結果に表示されているのか、
どのくらい検索ニーズがあるのか

を調べます。

ここで検索ニーズがほとんど見つからなければ、SEO以外の販路を優先するという判断もできます。

STEP2 海外顧客が使うキーワードを設計する

次に、海外顧客が実際に検索に使う言葉を調べます。

製品名だけでなく、用途、素材、仕様、業界、解決したい課題など、顧客がどのような切り口から製品や取引先を探すのかを確認します。

日本語のキーワードをそのまま翻訳するのではなく、対象市場で実際に使われている言葉を基準にキーワードを選びます。

STEP3 検索意図に合わせてコンテンツを設計する

キーワードが決まったら、その言葉で検索する人が「何を知りたいのか?」を考えます。

製品情報だけで十分なのか、仕様や用途、導入事例、他製品との違い、技術情報なども必要なのか。

実際の検索結果や競合サイトも確認しながら、必要なページと掲載する情報を設計します。

SEOでは検索結果に表示されることだけでなく、訪問した海外顧客が

「この会社に問い合わせてみよう」

と判断できる情報まで用意することが重要です。

STEP4 多言語SEOに必要なサイト環境を整える

コンテンツとあわせて、検索エンジンが各言語・地域のページを正しく認識できるサイト環境も整えます。

URL構造、言語ごとのページ設定、内部リンク、タイトルやディスクリプションなど、制作会社やSEO担当者と確認しながら実装します。

技術的なSEOは検索ニーズやコンテンツの代わりにはなりませんが、海外SEOを進めるために必要な土台です。

STEP5 公開後の検索データを確認して改善する

海外SEOは、Webサイトを公開したら終わりではありません。

Google Search ConsoleやGA4などを使い、どの検索語から表示・流入しているのか、どのページが読まれているのか、問い合わせにつながっているのかを確認します。

想定していなかった検索語から表示されることもあれば、狙ったキーワードではほとんど表示されないこともあります。

実際の検索データを見ながら、キーワードやコンテンツを見直し、少しずつ改善していきます。

【コラム】なぜ多言語サイトは作り直しになるのか

多言語サイトが完成したばかりなのに、公開後に海外SEO対策を始めると、サイトを作り直さなければならないケースがあります。

これは悪いことなのでしょうか。また、避けられないことなのでしょうか。

海外SEOは、公開後の検索データを確認しながら改善を続けるため、ページの追加やコンテンツの修正が発生すること自体は問題ではありません。

一方で、対象市場の検索ニーズや検索意図を初めて調べた結果、サイトの構成そのものを大きく変更することになったのであれば、その手戻りは制作前の調査によって減らせた可能性があります。

海外では、日本語サイトにはない用途や課題、製品の探し方などが検索されていることがあります。それが分かれば、必要なページや掲載する情報も変わります。

つまり、海外SEOをWebサイトの制作前に完璧に完成させることなど、そもそもできない相談なのです。

なぜなら、実際に公開して初めて得られる検索データもあり、それらをもとに改善を続けていくこともSEO対策だからです。

だからこそ、制作前に分かることは先に調べてサイト設計に反映し、公開後に実際の検索データを見ながら改善する。

この順番で進めることで、必要な改善は続けながら、公開直後の大幅な作り直しを減らすことができます。

海外SEOは検索ニーズの確認から始める

海外SEO対策は、日本語サイトを翻訳したり、海外向けページにキーワードを追加したりするだけではありません。

まず対象市場でどのような検索ニーズがあるのかを調べ、海外顧客が使うキーワードを知り、その検索意図に合った情報を用意することが基本です。

一方で、商材や海外展開の段階によっては、SEOより展示会や販売代理店、直接営業などを優先した方がよい場合もあります。

大切なのは、海外SEOを始めること自体を目的にせず、自社の海外顧客がどのように情報を探し、取引先を見つけているのかを確認したうえで、必要な施策を選ぶことです。

海外SEO対策をご検討中の企業さまへ

パコロアでは、対象市場や海外顧客、競合、自社の強みなどを整理しながら、海外SEOを含め、どのような海外販路に取り組むべきかを一緒に検討します。

「海外SEOに取り組むべきか分からない」
「海外向けWebサイトはあるものの、検索からの問い合わせにつながっていない」
「どの国・キーワードから調べればよいのか分からない」

といった段階でもご相談いただけます。

海外進出の方向性や現在の課題を整理する「海外進出チェック」のほか、初回の無料相談もご用意しています。
自社分析レポート『海外進出チェック』の詳細を見る
30分間の無料・壁打ち相談をする

お気軽にご相談ください。

小川 陽子

著者紹介 :小川 陽子 (代表取締役)

英語英文学科を卒業後、中小メーカーの国際部で海外営業に従事後独立。27年以上にわたり、1,900社以上の中小企業の海外展開を支援。国際化支援アドバイザー、海外販路開拓アドバイザー、中小企業アドバイザー(経済産業省系組織)としても活動。

これまでに35カ国での商談・出展・調査を経験。支援対象は製造・小売・サービス・BtoB・BtoC・DtoCなど多岐にわたり、海外投資・輸出・輸入・展示会・海外SEOなど幅広く対応。

「海外進出は"急がば回れ"。場当たりではなく、"自走できるチカラ"を社内で育て、未来の世界市場で誇れる一社を目指して——今日も中小企業の現場で伴走支援を続けています。」

著者プロフィールを見る

PaccloaQ

中小企業のコンサルティング&実務(OJT)支援ならパコロアにお任せください。
延べ1900社以上の海外進出支援実績