海外企業とのオンライン商談を成功させるためには、いくつかのポイントに注意することが重要です。
まず、相手企業の文化やビジネス慣習を理解することが挙げられます。
文化的な違いはコミュニケーションに影響を与えるため、事前にリサーチを行い、相手に合わせたアプローチが求められます。
次に、オンライン商談の環境を整えることが大切です。
海外企業とスムーズなコミュニケーションを実現させるためには、適切な会議ツールの準備と、その使用に慣れておくことが有用です。
最後に、分かりやすい英語の資料も不可欠です。
視覚的に訴えるプレゼンテーションは効果的で相手の理解を助けます。
これらのポイントを押さえ、海外企業とのオンライン商談を成功させましょう。
海外企業とのオンライン商談の重要性
海外企業とのオンライン商談の重要性は、近年のグローバルビジネスにおいてますます高まっています。
時間やコストを大幅に削減できるだけではなく、地理的な制約を超えて効率的なコミュニケーションができるため、海外企業と新しい機会を創出し易くなります。
また、オンライン商談ではさまざまなツールを活用できます。
画面共有やビデオ会議機能を利用することで、相手に具体的な資料や製品を直接見せながら説明でき理解度が向上します。
商談中の会話を英語で文字起こししたり、商談の要約議事録を自動作成したり、双方向のコミュニケーションをスムースにするツール活用は、今や海外企業と信頼関係を築く上で欠かせないアイテムとなっています。
Covid-19のパンデミック以降は対面での商談が難しい状況も増えました。
そんな中でもオンライン商談を通じて、ビジネスの機会を逃さず、シームレスに価値を提供し続けることが、競争力ある企業として評価されています。
海外企業と遜色ないビジネス環境を提供できてこそ、「御社の商品やサービスをわざわざ輸入してまで買いたい」と海外市場においても選ばれる企業になれるのです。
グローバルビジネスにおけるオンライン商談の役割
グローバルビジネスにおけるオンライン商談の役割は、企業にとって極めて重要です。
まず、地理的な距離を克服し、さまざまな国と地域の顧客やパートナーとリアルタイムでコミュニケーションを取ることが可能になります。
まるで国内企業と取引をしているかのように柔軟なスケジューリングと、迅速な意思決定が可能となり、海外市場ニーズの把握と適応がスピーディーに行えます。
さらに、オンライン商談はコスト削減にも寄与します。
海外渡航費や宿泊費を抑えられるため、企業は限られたリソースをより戦略的な活動に振り向けることができます。
また、商談に必要なデータや資料を電子データで即座に共有できるため、プレゼンテーションへの反応がよりダイレクトに得られます。
加えて、オンライン商談はメールだけでのコミュニケーションと比較し、海外企業との人間関係の構築にもおおいに役立ちます。
表情や声のトーンを実際に目で見て耳で聞いて感じることができ、海外企業内の組織の印象、社員同士の関係性、人となり、国をまたいだデジタルツールの活用レベルを理解することで、より踏み込んだ提案ができるなど、関係強化が可能になります。
このように、オンライン商談はますますグローバルビジネスの発展に欠かせない要素となっています。
海外企業とのオンライン商談の事前準備
商談前のリサーチ
商談を成功させるためには、商談前のリサーチが欠かせません。
相手企業のホームページを熟読し基本情報を押さえることはもちろん、SNSの各アカウントもチェックし最新情報の確認が必要です。
相手企業をとりまく業界のトレンドや競合他社の動きなどを事前に把握しておくことで、海外企業のニーズが理解しやすくなります。
例えば相手企業がお知らせ欄などで最近出展した海外展示会の情報を発信していれば、その展示会主催社のWebサイトで出展社や来場者の属性などを確認し、業界情報の理解に役立てます。
また、相手が商談において何を重視するかを知るためにも、相手の企業文化やビジョンに対する理解を深めておくことは、後のコミュニケーションにおいて大きなアドバンテージとなるでしょう。
そして欠かせないこととして、商談の前に海外企業に確認できることはすべて確認を終えておくことが重要です。
例えば確認項目には下記などがあります。
・問い合わせの経緯と目的
・海外企業のニーズ詳細
・予算
・決済権はどこにあるか(本社か海外子会社か)
・購入/導入時期
・競合の状況
・海外企業の社内体制
これらを事前に把握しておくことで、当日の提案精度が上がることを伝えておけば、快く情報提供してもらえる場合もあれば、それは当日直接話すと返答される場合もあります。
しかし、まずは必要な項目として相手に質問しておくことは、商談の質を高め、商談効率を上げることにつながります。
商談前の準備資料
次に、準備資料の作成です。論理的な英語のプレゼンテーション資料は、相手に信頼を与える大きな要素です。
自社の商品やサービスについての情報を、海外企業が知りたい順に分かりやすい英語で整理して提示することが大切です。
常に結論から伝えること、具体的な数値やデータを交えることで、説得力が増します。
英語のプレゼンテーションのフォーマットを入手して、そこに自社がPRしたい情報を入力していく方法が、効率的なプレゼンテーション作成につながるでしょう。
また、提案資料の構成が本当に海外企業の関心に沿ったものになっているかを確認することも重要です。
日本企業向けの提案資料を単に翻訳しただけでは、海外営業としてはスムースに進まないため契約を勝ち取ることは難しいでしょう。
海外企業向けのニーズを満たしていることを確認する方法として、事前のメールのやりとりの再読、問い合わせが入ったきっかけなどを丁寧に振り返り、相手企業がなぜそう言ってきているのかの考察、が肝要です。
つまり、海外企業を取り巻く市場環境にまで視野を広げ、資料が自社の伝えたい内容だけ偏っていないか、相手が真に求める情報を網羅しているかの、客観的な見直しが重要にはなるでしょう。
まだ関係性が出来ていない海外企業のニーズを、事前に捉えることは容易ではありませんが、海外企業が最も興味を持つポイントをどのように魅せていくか、次につなげるためには何をどの順で強調すべきか、をしっかり吟味することで、商談の効果を一段高めることはできます。
以上のことを把握した上で、プレゼンテーションを構成していきますが、もし通訳を介する場合は、時間が2倍かかることをあらかじめ織り込み、出来るだけ1文を短く、端的で分かりやすい表現を選択する意識も大切でしょう。
このように、海外企業とのオンライン商談の事前準備には、国内事業以上に手間をかけて臨むことが、確実な成功への第一歩となります。
商談用の環境設定とテスト
オンライン商談を成功させるためには、商談用の環境設定と事前のテストは欠かせません。
まず、商談に最適な場所を選び、ビジネスにふさわしい背景画像を整えることが大切です。
海外企業に与える印象に大きく影響するため、企業ブランドを示す専用の背景デザインを新調するのもひとつでしょう。
次に、使用する機器の確認を行います。パソコンやタブレット、スマートフォンのカメラやマイクが正常に動作するかどうかを、念のため1度はテストすることを忘れずに行いましょう。
突然相手との回線が切れた場合に備え、複数の会議ツールを整えておくことも安心につながります。
例えば、①ZoomのURL、②Google MeetのURL、③TeamsのURLの3つを事前に送付し、途中で不具合が起こった際は同じ会議ツールに再入室するか、②か③にて再度つなぐか、を決めておく、ということも、時間を大切にする海外企業との商談では評価されるでしょう、
さらに、商談で使用する会議ツールの操作に慣れておくと、当日の問題を回避できます。
複数のプレゼン資料、設計図面、図表やグラフ、数値根拠、動画、その他、様々な資料を行き来するオンライン商談は年々増えているため、必ず本番と同じ流れでリハーサルを行い、実際に同じ資料を投影し、同じ言語(英語であれば英語)でプレゼンし、切り替える流れやタイミング、時間を把握しておきましょう。
これにより、不測の事態にも慌てず商談に臨めるようになります。
場合によっては特定企業とのオンライン商談の機会は最初で最後、1度しかない場合もあるため、しっかりとした準備を経て、次につながる満足度の高い商談実現を目指しましょう。
海外企業とのオンライン商談中のコツ
オンライン商談中のコツを押さえることで、より効果的に海外企業とコミュニケーションを深めることが可能になります。
海外企業が当然のように求めていること
まず、海外企業は下記のことを当然のように求めていますので、事前に理解しておくと良いでしょう。
・会社概要の説明は1分で十分、ここは一番重要な部分ではない
・初回の場合は一人ずつ短く自己紹介する、名前と何担当かだけでも良い
・たどたどしい英語はNG、プレゼン資料くらいは詰まらずに説明する
・まず結論から話し、説明はそのあと
・プレゼンを遮る質問にもひるまず、喜んで回答する
・プレゼン時間より、質疑応答の時間配分を多くする、FAQも準備する
・事前に求められていた価格や取引条件は複数の選択肢を準備し、即答する
・商談中は自社PRばかりではなく、顧客の課題解決に集中する
・最初と最後の挨拶、今後の流れの説明はプレゼンター(日本企業側)が率先して行う
・後述する「海外企業との目線合わせ」もプレゼンター(日本企業側)が行う
海外企業への効果的なプレゼンテーション技術
効果的なプレゼンテーション技術は、オンライン商談において非常に重要です。
それは具体的な事前練習の質と量に支えられた技術と言えます。
例えば商談開始と同時に、海外企業と目線合わせを行うことは、商談を成功させるために最も重要なことのひとつです。
オンライン商談とはいえ、忙しい中お互いに時間を作って臨んでいます。
日本企業側がしっかり進行役を務め、商談のはじめに下記を確認しておくことで、時間管理ができ、新規取引するに値する企業として、一目置かれる可能性が高まるでしょう。
・本日の進め方
・本日の参加理由
・本日のお互いのゴール
・先方の、今現在のお困りごと
・相手国と日本の市場/業界の情報交換
プレゼンテーション自体も単なる一方通行の説明に終始せず、
「最初は○○のように思われるかもしれませんが、実際に導入するとこのような変化が起きます」や、「同じ規模の企業様の事例ですが、他社からの入れ替えで驚きの結果になりました、理由は3つあります」など、
海外企業が自社のケースに当てはめて検討できるよう、具体的な事例やエピソードを都度交えることで、プレゼンデリバリーの印象が深まり、より記憶に残りやすくなるでしょう。
さらに、適度なインタラクション的要素をプレゼン途中で取り入れることも効果的です。
例えばVR動画や3DCG画像、デザイン図面や最新実績の写真など、まだ一般公開されていない社内情報や、商談企業のみへ提供できる情報の共有を行うことで、その後の質疑応答の時間が濃くなることがあります。
相手から思わぬ追加の問い合わせや宿題を頂けることもあり、ここぞという時に魅せるものが、プレゼンテーション資料以外に様々準備されていることは、日本企業への期待値を上げ、海外企業との距離を最短で縮めることに役立つでしょう。
相手の文化とビジネス習慣を理解する
海外企業との商談を成功させるためには、相手の文化とビジネス習慣を理解することが不可欠です。
ある国では直接的な言い回しが好まれる一方で、別の国では遠回しな表現を重視することがあります。
例えば直接的なコミュニケーションを好む国には、ドイツとアメリカがあります。
ドイツの企業と契約交渉をする際、「この条件では難しいですが、もう少し検討させていただけますか?」と遠回しに伝えると、「なぜ難しいのか?何が問題なのか?」と、具体的な理由を求められます。
ドイツのビジネスパーソンは率直に意見を述べることを好み、「この条件はコストが合わないため、再調整が必要です」とはっきり伝える方が誤解が少なく、スムーズに話が進むでしょう。
アメリカでも、ビジネスの場では率直なコミュニケーションが求められます。特にプレゼンテーションや交渉の場では、「結論を先に述べる」ことが重要です。
例えば、新しい製品をアメリカの企業に提案する際、「まずは市場の状況を説明し、その後で私たちの製品の特長をお話しします」という流れだと、相手はじれったく感じることがあります。
むしろ、「私たちの製品は競合より30%コスト削減が可能です」と最初に結論を伝え、その後で具体的な説明を加える方が、説得力が増します。
一方で、遠回しな表現を好む国にはインドとイギリスがあります。
例えば、インドの企業と商談する際に、「この条件で契約できますか?」と尋ねた場合、相手が「We will try our best(最善を尽くします)」と言ったとしても、それが必ずしも「契約成立」の意味ではないことがあります。
実際には、「現時点では難しいが、はっきり断るのは避けたい」というニュアンスを含んでいることが多いのです。インドでは、関係を円滑にするために「ノー」とは言わず、やんわりとした表現で伝える文化があります。
イギリスにおいても、例えばビジネスパートナーにプレゼンを行い、「Your proposal is quite interesting(あなたの提案はなかなか興味深いですね)」と言われたとします。
この言葉をそのまま受け取ると、「提案が気に入られた!」と勘違いしがちですが、実際には「まあまあだけど、決め手に欠ける」といった微妙なニュアンスを含んでいることが多いのです。
イギリスでは、相手を傷つけないようにするために、間接的な言い回しがよく使われるため、その裏の意味を理解することが重要です。
国ごとに異なる商談スタイルと価値観
国ごとに商談の進め方や価値観は異なります。
例えば、ある国では最初からWin-Winの関係を築く努力を怠らず、双方にとって利益のある関係を目指します。
一方で、別の国ではWin-Loseの関係となってしまっても、まずは自社が得をすることを優先するケースがあります。
この違いを理解していないと、交渉が難航したり、不信感を抱かれたりすることがあります。
ここでは、具体的な国の事例と適切な対処法を紹介します。
まずWin-Winな関係を重視する国にはスウェーデンとカナダがあります。
例えば、スウェーデンの企業と価格交渉をする際、一方的に「もっと値引きをしてほしい」と求めると、関係が悪化する可能性があります。
代わりに、「お互いに長期的なメリットを得るために、どのような価格設定が適切か?」といった形で、協力的な姿勢を見せることが望ましいでしょう。
カナダにおいても、例えば現地企業と契約条件を決める際、一方的に有利な契約を押し付けようとすると、「この会社は信頼できない」と判断され、取引が進まなくなることがあります。
むしろ、初めから双方の利益を考慮し、透明性のある交渉を進めることが重要です。
一方で、自社の利益を優先する傾向が強い国にはイタリアとサウジアラビアが挙げられます。
例えば、イタリアの企業と取引条件を決めた後でも、「やっぱりもう少し価格を下げられないか?」とか「支払い条件を変更できないか?」といった再交渉がしつこく行われることがあります。
これは、相手がどこまで譲歩できるのかを試しているケースが多く、最初に決めた条件が最終的なものとは限らないため注意が必要です。
サウジアラビアについては、商談を進める際、最初に提示される条件は極端に相手に有利なものであることが多いでしょう。
これは、交渉の出発点として「できるだけ多くの利益を確保したい」という意図があり、交渉の過程で相手がどこまで譲歩するかを慎重に見極める戦略だからです。
サウジアラビアでは「契約後の交渉」も頻繁に発生し、一度合意した後でも、「状況が変わったから条件を見直したい」と言われることはよくあります。
イタリアにおいては、契約成立後の変更を防ぐため、文書で細かい条件を明確にしておいたり、情熱的なプレゼンが功を奏することもあるため、相手の懐に入るような人間関係構築が功を奏することもあるでしょう。
サウジアラビアにおいては強いパートナーが尊敬されるため、遠慮せずに堂々と交渉を進めることで一方的な取引条件となることが回避できるでしょう。
海外企業とのオンライン商談後のフォローアップ
商談後のフォローアップは、オンライン商談を成功に導く重要なステップです。
相手との関係を強化し、信頼を築くためには、適切なタイミングでのフォローアップが不可欠です。
商談が終わった後、48時間以内に感謝のメールを送ることをお勧めします。このメールでは、お礼の言葉と、商談中に話した内容の振り返り、今後の流れ、関係構築への期待感を伝えましょう。
フォローアップメールの書き方
フォローアップメールを書く際は、簡潔かつ丁寧に伝えることが重要です。まずは、件名に「お礼」や「フォローアップ」と明記することで、受取人が内容を把握しやすくなります。
本文では、商談でのお互いの合意事項と、今後すべきことをTo Do Listとしてまとめます。
その際は、誰がいつまでに、が明確に分かる様、締切とアクションを起こす側の会社名を併記して送ると分かりやすいでしょう。
次に、相手の疑問点や懸念に対して新たな情報を提供することが大切です。特に、商談中に挙がった質問について具体的な回答を文章で伝えることで、次の打合せにつながる確率は高くなります。
最後に、今後の進め方について最新状況を共有し、関係構築への意欲を示しましょう。
フォローアップ電話や訪問の重要性
フォローアップメールを送って、スムースにその後の関係が構築されていくケースというのは、相手の購入意欲タイミングと商談内容がマッチした場合のみとなります。
裏を返せば、商品やサービスは悪くないが、今すぐの発注につながらない場合もよくあるため、あきらめずに英語のメルマガ登録に誘導したり、新商品や海外展示会出展の案内を送り続けることは重要でしょう。
しかし見落としがちなのは、単純な購入タイミングのズレではなく、海外企業の懸念に気づかず、今後も連絡を取り合いましょうと、日本企業側が勝手に前向きに判断している場合です。
日本企業側のこの認識間違いは、商談中の質疑応答がかみ合っていないことや、海外企業が本来知りたかったニッチな情報の提供が適切にできていないこと、その場で出た新しいニーズへの反応の無さ、が主な要因です。
しかし言葉の壁もあり、海外企業から「○○が分からなかった為、再度の打合せをお願いしたい」などの依頼はまずないため、日本企業側が「察して」、商談後すぐにも海外企業へ電話をかける(通訳を上手く使う)
あるいは、必要な資料の現地語での再作成、もしくは価格の見直しや商談の再設定、場合によっては現地への訪問計画を立てるなど、それこそ本当に臨機応変に、海外企業の要望に沿ってフォロー体制を構築することがとても重要です。
商談を次の段階へ押し上げることが出来る出来ないは、海外企業の真の意図に気づく気づかないが分かれ目ですが、英語で行われる商談内容を正確に把握し、かつ相手企業の心象をリアルタイムで読み解くことはなかなか容易ではありません。
そのため、オンライン商談にはできれば複数名で参加し、担当者以外にも全体を俯瞰できる人、足りないものをその場で指摘できる人や流れの軌道修正が出来る人を加えるなどして、役割分担をしておくと安心でしょう。
あるいは商談を録画させてもらい、ヌケモレ誤解が無い事の確認が追って社内でできる体制をつくっておくことなども対策となるでしょう。
オンライン商談のよくある問題点とその対策
海外企業とのオンライン商談でよく見られる問題点は、コミュニケーションの誤解です。
文化や言語の違いから、意図した内容が正しく伝わらないことがあります。この場合、相手の理解度を確認し、必要に応じて言い換えを行うことで対策が可能です。
コミュニケーションのズレを防ぐ方法
海外企業とのオンライン商談では、相手の関心度に応じた柔軟な対応が求められます。
例えばB2Bの商談の場合、想定外に関心が高かった、低かった、ということが実際にあります。
事前情報と異なるトーンであっても動じず、関心度に応じた下記の様な対応を心がけます。
- 高関心:予定通り具体的な提案と該当資料を提示
- 低関心:実績や事例をURL付きで紹介、最新課題、優先順位の再確認を行う
- さらに低関心:業界情報提供に切り替え、場合によっては早めに切り上げる
ポイントは、相手の発言や質問を見逃さず、データ・画像・図表を使って小さな納得感を積み重ね、端的な英語で説明し、共通理解を1つずつ深めることです。そのためにも英語で説明できる資料は可能な限り多く準備しておくことが重要です。
一方でB2Cの商談の場合、関心があまりに低くなっていると商談自体がキャンセルされるため、予定通り商談があるということは、関心が持続していると捉えて、海外市場や国内市場での実績を視覚的に伝えることが有用でしょう。
その他にも、下記などもオンライン商談でしっかり伝えておくと良いでしょう。
- オンライン売上TOP10やリアル市場でのシェア率
- 店舗ディスプレイや小売店の評価
- 海外消費者のリピート理由、購買意欲を高める情報
- 抱き合わせ販売の成功例
- SNSやメディアでの評価
- コロナ禍の売上動向とその後のV字回復事例
- 最近取引を開始したバイヤーの評価
- 今後のリスク(原料不足や輸送費高騰で起こりうる影響)
オンライン商談ではコミュニケーションのズレを防ぐためにも、こちらからの説明一辺倒よりも、相手企業に話をしてもらうことを主眼に置いたヒアリング重視で進める方が、対面とは異なるオンライン商談特有の、顧客のニーズに応じた即応力が養われやすいでしょう。
あらゆる想定外への即時対応法
海外企業とのオンライン商談では、様々なハプニングがつきものです。
例えば、
・開始時間になっても入室して来ない、あるいは商談の最中に突然退出される
・相手の英語が分からない、あるいはあなたの英語は分からないと言われる
・準備した資料が動かない、あるいは文字化けして説明不能
・動画を再生していたら、相手が離席してしまった
・何にでもOKと回答されるが、話が進んでいる感触が持てない
・相手から必要な情報が引き出せない、それが通訳の能力要因か否か不明
これらの想定外については、相手理由によるもので対処方法がないこともあります。
例えば入室してこない、突然退出する、離席する、は先方の回線理由や時間都合が原因の場合もあります。
日を改めるあるいは、相手が離席するような資料活用は控えるなどは改善できるポイントです。
一方で、事前の準備で未然に防げるものもあります。
例えば、商談話が進んでいる感触が持てない、相手から必要な情報が引き出せない、あなたの英語は分からないと言われるなどは、相手のニーズから外れている商談内容と品質になっている可能性が高いため改善が必要です。
まずは商談目的に立ち返り、適切な準備が出来ていたかを振り返り、英語の問題が大きいとなれば、新しい商談を設定する前に、英語プレゼンテーション能力を高める努力と、プレゼン構成の見直しが喫緊に必要となります。
ただし、これらの改善は一朝一夕にはいかないことと、担当者個人の能力の問題にされがちではあるものの、実際には組織としての対応不足も大きなボトルネックになっていることも多い為、経営者を交えた作戦会議が急がば回れで有用でしょう。
オンライン商談の成功事例と学べるポイント
海外企業とのオンライン商談を成功させた事例はいくつかあります。
成功事例1: 日系企業A社の事例
日系企業A社は、中国市場への進出を目指した際にオンライン商談を利用しました。
彼らは、自社の技術力と市場ニーズを結びつけるため、相手企業の課題を事前にリサーチしました。
商談中には、具体的なデータや過去の成功事例を交えたプレゼンテーションを行うことで、相手に対する説得力を高めました。
しかし、中国企業側の関心が技術力よりコストにあることが、会議の中盤以降強く感じられたため、急きょ、コストダウンを実現するための仕様変更の話にテーマをシフトしました。
本来であれば他社が追従できない技術力を主にPRし、それに見合う見積額の提示を予定していましたが、中国企業が求める仕様のみに注力することで価格を下げ、比較検討の候補会社に残ることができました。
商談の最後には双方の意見を尊重する形で、相手の具体的な要望をしっかり確認し、結果的には取引に結びつくことができました。
この成功事例から学べることは、事前のリサーチや作り込んだプレゼンテーションももちろん重要ですが、実際の商談で初めて見えてくる相手の期待感もあり、これにその場で柔軟な対応を見せることで、成約までの道のりを確実にすることもできる、というです。
成功事例2: 多国籍企業B社の事例
多国籍企業B社は、特にヨーロッパ市場への進出を目指し、複数の国の代理店と商談を行いました。
最も印象的だったのは、初回商談時の準備の徹底です。
B社のチームは、相手企業の文化や商習慣を事前に徹底的に調査し、それぞれの国ごとのニーズに合わせたプレゼンテーションを用意しました。
例えばイスラエル企業向けには、一切の回りくどさを省き、結論と根拠、具体的な設計図、得られる成果をシンプルに見せ、
ドイツ企業向けには、当社の技術優位の経緯を丁寧に説明し、技術拡張性と今後適用可能な業種、想定顧客別に得られるメリットをエンジニア自らプレゼンしました。
スペイン企業向けには、商品の価格競争力の高さをPRし、メーカーとしてマーケティング支援が手厚く、人間関係を重視している点を示す一方で、
フランス企業向けには、EU標準規格に適合しており、販売後の保証とメンテナンス体制、サステナビリティをブランドとして重視していること、代理店の手離れが良いことをPRしました。
それぞれの国の代理店候補が重視する海外メーカーとの「取引条件」を予想して商談に臨んだことで、その後の各代理店候補との質疑応答は、取引することを前提とした諸条件の修正に注力することができました。
このように、B社の成功事例からは、相手国のニーズに合わせたプレゼンテーションの構成、適切な議題の選択、そして柔軟な取引条件の事前想定がオンライン商談を成功させる鍵であることがわかります。
これらのポイントを参考に具体的な準備をすることで、他の企業も同様の成功を収められるでしょう。
まとめ
海外企業とのオンライン商談を成功させるためには、相手国の文化やビジネス慣習を理解したり、オンライン商談ができる環境を整えたり、分かりやすい視覚的に訴える英語の資料を作成したりすることは欠かせません。
しかしながら、相手の商習慣に合わせた商談を慣れない英語で組み立てていくことは想像以上に難しく、あらゆる努力をしても商談を成約させることが難しい日本企業も実際には多く存在します。
その場合は、海外進出コンサルタントなどの支援を受けることも解決方法のひとつです。
なぜなら海外企業とのオンライン商談の難しさは、言語の違いだけが問題ではなく、根底に流れるビジネス常識や商習慣、流通構造の違い、現地での優先順位、明文化されていないものの明らかにそこにある別のルールを、知っているか知らないかが真因、という場合も往々にしてあるためです。
(株)パコロアでは毎日、日本企業の海外進出の伴走支援を行っており、その中には本記事にあるような海外企業とのオンライン商談支援も含まれています。
海外企業からの引き合いを次につなげるノウハウを、実際に海外展開を進めながらクライアント企業様にお伝えしています。
海外企業とオンライン商談を成功させたい、海外進出のステップを少しでも前に進めたい、など海外進出を検討されている企業さまは、ぜひ一度(株)パコロアの無料相談をご利用頂ければと思います。