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はじめに

海外進出の前に日本企業に必要なこと

公開日時:2020年09月10日

更新日時:2026年06月11日

小川 陽子

著者紹介 :小川 陽子 (代表取締役)

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海外でビジネスを始めようと考えたとき、多くの日本企業が直面するのが、「日本では当たり前だったことが通じない」という壁です。

文化や商習慣の違いを前に戸惑うのは当然ですが、実はその前にやるべき準備があります。

それは、日本独自のビジネス常識と、海外で求められる常識をきちんと切り替えるための“スイッチ”を持つこと。

このスイッチがあるかどうかで、海外進出の第一歩は大きく変わります。
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海外進出にはやり方がある

海外進出を決めたとき、多くの企業は新たな市場への期待に胸を膨らませます。

しかし実際には、進出先の商習慣や制度、顧客との考え方など、日本国内とは異なるビジネス環境への対応が求められます。

海外に商品を販売したい、現地で店舗や工場を立ち上げたい――その目標を実現するためには、気合いや勢いだけではなく、進め方を理解しておくことが重要です。

このページでは、日本企業が海外進出を始める前に知っておきたい「海外のビジネス常識」について解説します。

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海外でのビジネス常識

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「まずは海外市場調査から」は失敗のもと

海外と日本では、ビジネスにおける常識や前提が大きく異なります。

そのため、海外進出を検討する際には、まず海外のビジネス常識を理解することが重要です。

よくある誤解として、

・まず海外市場調査をする
・とりあえず展示会に出展する
・先に海外向けWebサイトを制作する

といった「手段」から考えてしまうケースがあります。

しかし本来は、

なぜ海外進出をするのか
どの国で何を実現したいのか

を整理したうえで、必要な手段を選ぶべきです。

目的が曖昧なまま市場調査や展示会出展を行っても、

「結局何が分かったのか」
「次に何をすればよいのか」

が見えず、時間や費用だけがかかってしまうことがあります。

海外進出を成功させるためには、まず手段ではなく目的を明確にすること。

そのうえで市場調査や展示会、Webサイト制作などを組み合わせていくことが大切です。

そして何より重要なのは、日本の常識だけで考えず、海外のビジネス常識を理解することです。

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海外と日本のビジネス常識の違い

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英語、文化、宗教だけではない、ビジネス常識の違い

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※上記は一般的な傾向の整理です、国や地域によって異なります

海外進出を考えるうえで、言語や文化、宗教といった“目に見える違い”以上に重要なのが、「ビジネスの常識」の違いです。

たとえば上記の図表にもあるように、海外では結果や効率を重視し、スピード感ある意思決定と行動が求められます。

担当者に裁量があることも多く、「まずはやってみる」という考え方が一般的です。

前例がなくても、まず行動しながら改善を重ねていく――そんな姿勢が自然に受け入れられています。

一方、日本では品質や合意形成を重視し、十分な検討を行ったうえで進める傾向があります。

そのため、「どうすれば失敗を小さくできるか」が、「どうすれば大きく成功できるか」よりも重視される傾向があります。

もちろん、どちらが正しい・間違っているという話ではありません。

しかし、海外進出では日本国内とは異なるビジネス常識の中で判断や行動を求められます。

海外顧客を起点に考えず、自社都合や国内市場の感覚を優先してしまうと、

「返事が遅い」

「なぜ決断できないのか分からない」

「顧客の要望に応えようとしていない」

と受け取られることもあります。

こうしたビジネス常識のギャップは、商談やパートナー選定、信頼関係の構築など、海外事業のあらゆる場面に影響します。

だからこそ海外進出では、まず日本と海外のビジネス常識の違いを理解することが重要なのです。

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海外進出で最初に変えるべきこと

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問題の見え方が変わると、打ち手も変わる

私たちはこれまで1,900社以上の海外展開を支援してきました。

その中で感じるのは、多くの企業が能力不足や努力不足で失敗するのではなく、その手前の「問題の見え方」を間違えて停滞や撤退をしているということです。

海外顧客の視点で見るべき場面でも、自社の常識や国内市場の感覚で判断してしまう。

その結果、本来であれば見えたはずの選択肢や機会を逃してしまうケースを数多く見てきました。

重要なのは、

・相手に与えるフラストレーションを想像する力
・自分たちが無意識に持っている前提を自覚する姿勢

です。

海外と日本では、ビジネスの常識が大きく異なります。

この常識の切り替えがうまくできないままでは、海外展開のスピードは鈍化し、いざ打開策を打とうとしても、それはどこか既視感のある“力の弱いパンチ”になりがちです。

たとえば、海外事業が停滞した際、多くの企業は次のような施策を検討します。

・価格を下げる

・技術力を高める

・富裕層をターゲットにする

・リスクヘッジのために間にもう一社入れる

・ホームページ以外にもSNS発信を増やす

もちろん、これらは一見すると合理的な対策に見えます。

しかし私たちが見てきた限り、それらは原因への対策ではなく、症状への対策になっていることが少なくありません。

たとえば「価格が高い」と言われた場合でも、本当に価格が問題とは限りません。

その市場にニーズがない商品なのかもしれませんし、競合との差別化が伝わっていないだけかもしれません。

値下げをしなくても、用途や流通チャネルを変えることで競争優位を築けるケースもあります。

また、今ある既存の情報をそのままSNSに転記発信しただけでは、海外顧客に価値が伝わらないことも珍しくありません。

日本企業が伝えたいことと、海外顧客が知りたいことはそもそも違うからです。

つまり、問題そのものが間違って見えている状態では、どれだけ一生懸命対策をしても成果にはつながりません。

ところが、海外顧客の視点で状況を見直してみると、それまでとは全く違う景色が見えてきます。

「価格が高い」のではなく「市場が違う」

「問い合わせが来ない」のではなく「伝える内容が違う」

「競争が激しい」のではなく「戦う場所が違う」

そんなことが実際によく起こります。

海外進出を成功させるためには、まず海外のビジネス常識を知り、学ぶこと。

そして、自社の常識を問い直し続けることです。

見えている世界が変わると、打つべき施策も変わります。

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海外とはビジネス常識がちがう・・・

分かっていたつもりですが、見えている世界はいつも同じだったかも知れません。

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たくさんの企業の失敗と成功を見てきたからこそ、最初にお伝えしたかったのです。

でも大丈夫です。

このロードマップには、多くの企業がつまずいたポイントと、それを乗り越えるためのヒントをまとめています。

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なるほど・・・。

でも何から始めれば良いのでしょうか?

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シンプルです。

海外進出にはやり方があるんです。

まずは御社の海外進出が本当に実現可能なのか、一緒に確認していきましょう。

01 実現可能性を検証する

小川 陽子

著者紹介 :小川 陽子 (代表取締役)

英語英文学科を卒業後、中小メーカーの国際部で海外営業に従事後独立。27年以上にわたり、1,900社以上の中小企業の海外展開を支援。国際化支援アドバイザー、海外販路開拓アドバイザー、中小企業アドバイザー(経済産業省系組織)としても活動。

これまでに35カ国での商談・出展・調査を経験。支援対象は製造・小売・サービス・BtoB・BtoC・DtoCなど多岐にわたり、海外投資・輸出・輸入・展示会・海外SEOなど幅広く対応。

「海外進出は"急がば回れ"。場当たりではなく、"自走できるチカラ"を社内で育て、未来の世界市場で誇れる一社を目指して——今日も中小企業の現場で伴走支援を続けています。」

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