×
BLOGBLOG

海外展開の第一歩 相談前にすべきこと

更新 2025年6月25日 公開 2017年5月28日
sky-earth-space-working man

海外市場に打って出たい、現地の動向を知りたい、プロに相談したい——。

その前に、経営者自身の方針確認と情報収集こそが、海外展開成功への鍵です。

まずは自社での準備から始めてみましょう。

経営者の想いを掘り下げる

(1)目標をすべて書き出す

輸出、現地法人設立、ブランドの構築など、海外進出で得たい成果を遠慮なくリストアップ。

「できるかどうか」はこの時点では気にせず、自由に発想を広げてください。

(2)本当の理由を見極める

なぜ(1)なのか、本質的な動機を探ります。例えば下記などを書き出します。

  • 海外販路拡大で経営基盤を安定させたい
  • 海外企業と技術提携し新規事業を立ち上げたい
  • 海外進出することでブランドイメージ向上・企業価値を上げたい
  • 新しいことにチャレンジする会社との外部評価を得たい
  • 優秀な人材の採用および人材育成をしたい
  • 海外とつながりが出来たのでそれを活かしたい
  • 将来できれば海外に移住したい

(3)国内事業で代替可能かを検討

国内で同じ成果を出せる方法や制度、施策連携などがあれば、コスト・リスク面の比較材料になります。

それでも海外に進出したい理由を明文化し、自社にとっての優先事項を整理しましょう。

海外市場と支援制度を知る

(4)徹底的にリサーチする

海外ビジネスマッチング事例、各国の規制、アジア主要地域(中国、タイ、台湾、インドネシア、シンガポール、香港など)との関係、自治体やJETRO(日本貿易振興機構)の支援策を含めたweb検索を行います。

検索ワードの組み合わせには下記などがあります。
日本語だけでなく英語でも同様に検索します。

検索ワード(例):

  • 自社製品の一般呼称 + 海外展開、海外ビジネス支援、海外販売 などのキーワード
  • 輸出や投資したい国名
  • 自社が所属する業界・協会会員リストから個別企業名 + 海外展開
  • 関連する展示会の出展企業名 + 輸出
  • 自社とは分野が異なるが以前から気になっている企業名 + 海外(もしくは国名)
  • 海外展開 + 都道府県名
  • 海外都市名 + 海外展開 + 独立行政法人 
  • 「export」「promotion」「platform」など

(5)情報を検証・整理する

調査内容をエクセルなどで整理し、海外進出への「仮説」を立てます。

現地視察の必要性や登録制度、相談窓口、補助金や資金調達、調達方法、通訳や代行の有無など、リスト化します。

たとえば、他社の海外展開の目的、進め方、お金の使い方、時間のかけ方、実際の行動と成果、進出先での拠点設立実績、各種支援サービス会社・機関の具体的な支援内容、地域別事例報告などを読み込み、自社にも取り入れたい点、あるいは実行が難しそうな点を事前に確認しておきます。

海外進出の相談前に決めるべきこと

(6) 自社方針・ 得たい成果の明確化

得たい成果・必要な力・かけられるコスト・想定する地域(アジアか欧州か、あるいは特定の国)・連携候補など、相談先が絞りやすい形で方針を文章化しておきます。

(7)相談内容の精査

「相談したい内容」は明確になっていますか?

資金面(融資・補助金)・契約・技術・販路・プロジェクト設計・人材運用・IT活用・個人情報保護など、専門家に求める領域をリストアップしておきます。

(8)相談の前に見える現実

ここまで準備すれば、「海外進出がよくわからない」という段階は卒業です。

実際には、継続的な輸出や投資が実現できている中小企業は少なく、本格的な海外ビジネスを単独で安定運用している企業はごく一部です。

例えば、他社のwebサイトやWhat’s New一覧、ブログなどを確認すると、 海外展示会報告が途絶えていたり、外国語ページの更新が止まっていたり、海外代理店名が掲載されていないなど、進出の継続が難しい現状も垣間見えます。

つまり、準備不足では海外進出の継続は困難であり、自社調査を終えたうえでの相談がまずは成功への近道です。

海外進出支援に携わる専門家のアドバイスは多様で、時に矛盾することもあります。

しかし、しっかりと仮説を持ち、情報を可視化できていれば、その違いを「選択肢」として活用できます。

最終判断は、自社で「進める・進めない」「いつ・どうやって」など、ToDoに落とし込むことが大切です。

この段階まで来ると、海外展開が“夢”から“戦略”へと姿を変えていきます。

成功している日本企業の多くが、「まずは自社で考え、判断材料を持ち、答え合わせは必ずプロとする」という流れを大事にしています。

海外進出に正解はなく、試行錯誤を続けながら意思決定し、自社のグローバル展開力、体力を育てていくしかありません。

ただし、最初からすべてを自社で担う必要はなく、専門家を活用して自走力をつけるという考え方も有効です。

本気の海外進出をお考えの経営者の方こそ、上手く海外進出コンサルタント等の専門家を起用し、海外進出の自走の早期実現を目指して頂きたいと思っています。

株式会社パコロアでは、海外事業の自走を支援するハンズオン型OJTサービスや、国内外でのセミナー・行政研修・商談会・海外出展・イベント・講座・レポート提供などを通じ、中小企業のグローバル活動をサポートしています。

海外向け商品開発や販路選定など、プロジェクトの初期段階からの支援も豊富です。

毎日30分の無料相談を行っています。お気軽にwebまたはお電話でご連絡ください。
ご相談はオンラインも対応可能です。

海外事業を太くするパコロア式OJTサービスの詳細はこちらから

PaccloaQ

中小企業のコンサルティング&実務(OJT)支援ならパコロアにお任せください。
延べ1900社以上の海外進出支援実績