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このたび、新規事業で、とあるデバイスを開発しまして、
アメリカや中国向けにECプラットフォームで販売できないか?、と思っています。
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いいですね!
引き続き、EC市場規模は拡大しています。
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Amazonでまず販売するつもりですが、越境ECの自社サイトも構築できたら!と思っています。
Big Commerce や BASE など、EC事業者、プラットフォームっていうんですか、越境ECモールっていうんですか、色々調べたのですが、今回はShopifyで作ろうかと。
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それはEコーマスプラットフォームと言いますね。
ショピファイですか、いい選択だと思います。
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世界中の中小事業者が自社ECサイトを立ち上げて運用し、越境EC市場がかなり賑わっていると聞いて、コレは負けられないというか、、
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、、なかなか大変ですけどね。
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・・・やっぱり大変ですか。
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はい。
ECモールに出店したり、自社越境ECサイトを作ったりした後、来訪者ゼロ 、なんてこともあります。
やっとアクセスがあっても、輸入してまで買うメリットがあると、海外顧客が決断しづらい、残念な内容の越境ECサイトになっていることもあります。
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・・・。
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人気のある中小事業者の越境ECには必ず
①海外のお客様でも、この商品やサービスなら!と納得できる『買うべき理由コンテンツ』
②自分だけが知っている感がたまらない、ついリピートしたくなる『ブランド力』
③幾百万あるサイトの中から見つけてもらう『発信力』
がありますが、
そんな素敵な越境ECを運営するには、事前準備や注意点もあります。
そもそもなぜ越境ECを立ち上げるのか、そこにはメリットもデメリットもあるはずですが、一緒に挙げていってみませんか。
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は、はい。ワッカルカナ~~(泣)
越境ECのメリット・デメリット
メリット1~6
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越境EC(自社サイト)を開設するメリットは何でしょうか?
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- メリット1
国際輸送が可能な220ヵ国*すべてが我が社のマーケットになる! - メリット2
日本国内では埋もれてしまう商品でも海外では高評価商品に化ける可能性がある! - メリット3
実店舗がない分、ローリスクで挑戦できる!
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- メリット4
海外のお客様と直接取引が出来て、海外各国の市場ニーズをダイレクトに把握できる - メリット5
中間業者が介在せず、流通がシンプルで、利益率を高めることができる - メリット6
イベント、オフ会、セールや企画募集など、自社主導で海外のお客様とのコミュニケーションを広げたり深めたり自由にクリエイトできる
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その通りです!
では越境ECサイト(自社サイト)を開設するデメリットは何でしょうか?
デメリット1~10
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- デメリット1
実店舗相当の投資(数千万円)は不要でも、越境ECサイト構築やモール出店の初期費用(数百万円や数十万円)はかかる。 - デメリット2
越境ECサイト運営には貿易実務の知識、英語のコミュニケーション能力など、専属の人材が必要になる - デメリット3
越境ECサイトの規模によっては、梱包仕分け、倉庫借り上げ、返品対応、に外注協力会社が必要になる - デメリット4
国際輸送できても、その国で輸入できる商品、ニーズのあるとは限らないため、実際に売れる可能性は数カ国程度、ということもある - デメリット5
日本人とは異なる商習慣、文化背景があるため、クレームや返品のレベルが事前に予想しづらい - デメリット6
輸送国と輸送手段によっては商品が届かず、届いても紛失、中抜き、ダメージリスクがある。 - デメリット7
・・・
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ちょちょちょ、チョット!
デメリット、多くないですか??
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- デメリット7
海外顧客とトラブルが発生した際、英語で論理だてて交渉、解決する難易度は高い - デメリット8
利益率は高まったものの、輸出体制を整えるための外注費用も結構掛かる - デメリット9
手配ミスによる再発送や返品対応1回で、簡単に赤字になってしまう - デメリット10
ECプラットフォームによっては突然出品停止を通達してくることがある
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(そうなんですね・・・)
越境EC立ち上げの注意点
1 輸出しづらいもの(重い、大きい商品)ではないこと
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ということで、越境EC立ち上げの際にはいくつか注意点があります。
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是非、聞きたいですね!
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そもそも販売する商品が輸出しづらいもの、では無いことが大前提条件です。
海外進出する前に知っててよかった!輸出(事業化)しづらいもの8カテゴリーまとめ
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重いもの、大きいものは、物流の輸送費かかり過ぎて、そもそもNGでしたよね。
そう言われると、そうデシタ・・・
2 「知らなかった」では済まない現地の法律や規制への理解
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次に、越境ECとは言えども、海外進出のいち形態には変わりがありません。
入念な海外事業計画、モール運営方針、市場規模把握、配送や決済方法の選択、専属の越境EC事業の人材配置等、新規事業と同様に、経営者の意思決定が必要となります。
見落としがちなのが、現地の法律や規制です。
越境ECで購入する海外顧客が、企業ではなく消費者の場合、法規制に詳しくないことがほとんどですので、現地で輸入通関する際に初めて『この国にはこの商品は輸入できないものである』と分かるなども起こりえます。
海外からの購入者はクレジットカード決済等で前払いしているはずですので、輸入通関できないことに理解ができず、販売社側(みなさま)にクレームしてくることも想定されます。
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ど・どうすればいいでのでしょう・・
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本来、輸出者側(みなさま)が、輸入国側の法規制を全て調べ、輸入する際に何ら規制や障壁が無い事を確認する義務はありません。
輸入国側の法律や規制は輸入国に住む購入者が知っておかねばなりません。
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そうだーそうだー
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とはいえ、ECサイトでお買い物を楽しむ現地の消費者が自国の輸入時の法規制を常日頃から熟知しているかと言えば、否ですし、輸入通関できずに困っているお客様に、『それは自己責任です』とつっぱねるのも、
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酷だなあ・・・
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・・・ですね。
3 海外ユーザー向けFAQ、購入プロセス洗い出し、テスト輸送の検証は必須
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海外のお客様の事情に合ったFAQ(よくある質問)を丁寧にまとめておき、
海外のお客様が陥りそうなトラブルについては、越境ECサイト上にも記載しつつ、ちょうど良いタイミングで直接、再度、情報提供することも重要でしょう。
例えば今回の件であれば、
『本商品は、国によっては輸入できないことがあります、事前に輸入できるかどうか自国のルールをご確認の上、購入ボタンを押してくださいね』
と、購入プロセスの1ページに含めるなども1つかもしれません。
同じことでもあらかじめ伝えておくと、きちんと説明したことになり、
トラブルになった後に突然伝えると、説明ではなく言い訳だと誤解される点に注意が必要です。
ちょっとしたことでトラブルを未然に防ぐことはできますが、その為には越境EC立ち上げ前に、実際にトライアルとして海外から購入してもらい、購入プロセスの演習やテスト輸送などを行っておくのが有益でしょう。
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さて、ここまでは越境EC立ち上げの注意点、メリット・デメリットや必要な準備についてのお話でしたが、
ここからは越境ECを成功させるための秘訣、コンテンツ制作の考え方について解説できればと思います。
越境ECを成功させるための秘訣
1 海外向けの魅せ方を競合サイトから学ぶ
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先日、
”たくさん海外他社のサイトを見ておいてくださいね”
とお伝えしていましたが、どのくらい見られましたか。
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私は全部見ましたよ。
こちらのShopifyを使った海外進出 食品・アパレル・スポーツ 導入事例53選 !2021年まとめ、ひと通りざっとね。
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本当にどれもこれも、
私の知っている日本企業のECサイトとは違うというか、
どこが?というより、見た目から違うような、、、
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そうですね!
売れているサイトは、
『魅せ方がすべて』
を深く理解していて、
考え尽くされた、選りすぐりの写真と動画を投入!
しています。
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そのため、写真や動画にリソースを大胆に投入して、トータルイメージで他社を圧倒しています。
感度の高い写真や美しさに押されて、その先のページをどんどん読ませる勢いがあります。
ゆめゆめ今社内にある既存の写真を有効活用して、、という発想は無いのです。
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そ、そうですよね。
海外向けなら海外企業と同等か、それ以上のクオリティは、やっぱり必要ですよね。
TOPページでガッカリされたら、その先は読んでもらえないですから!
2 海外顧客が共感できるストーリーを作る
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確か、新製品のデバイスを越境ECで販売されたいとのこと、開発秘話などありますか。
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あります。
価格はそれなりにしますが、他社が追従できないハイスペックで、その点ではオンリーワンの商品です!
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そこに『共感ストーリー』はありますか。
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共・感?
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売れているサイトには、
『共感ストーリー』
があって、ターゲットである来訪者が、この商品やサービスは自分の為に作られたものだと感じてしまうような、買い手と作り手が同じ思いを共有できるストーリーが
必ずあります。
加えて、取引先とのやりとりなど、リアリティが伝わるコンテンツも作って上手く構成できると尚良いでしょう。
・その商品でどうお客様が便利になるのか
・どうして今まで無かったのか
・これからどんな未来が待っているのか
共感ポイントをタップリ伝えてみてください。
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はい!
3 越境ECでも対面のようなリアリティでおもてなしをする
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今の『共感』の話の続きなのですが、売れているサイトは、
『越境ECは海外事業の一部でもあり全部でもある』
と理解していて、
自社ECサイトが、
営業、実店舗、SNS、企業サイト、他サイトでの購入ボタン等と連動している、もしくは代替も
できています。
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ほぅ?
詳しく教えてください。
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越境ECサイトを作るのも、
海外営業活動をするのも、
海外店舗展開をするのも、
海外SNSで情報発信してコミュニケ―トするのも、
『販売したいから』
というのは、その通りなのですが、
時代は変わってしまっていて、今はパワーバランスが完全に顧客寄りになっているんです。
ですから、顧客の共感や、関心、興味、購入に至るプロセスを丁寧にご一緒できない企業、
顧客の悩みや不都合(ペインポイント)より、自社の既存事業の効率や、目先の利益を優先し続ける企業、は、
だんだん選ばれなくなっています。
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(ペインポイント・・)
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あ、でも、
日本企業で、売って終わり、保証やメンテナンス、フォローをしない会社なんて少ないと思います。
売る前も、課題解決のために、客先に足しげく通ってヒアリングするのは基本ですし、
顧客ファーストの会社は多いと思います、
Made In Japan の誇りもあります!

確かに、そうですね。
では、顧客が、買った商品に付随する、新しい悩みを抱えた時、御社はそれにどうやって気づきますか。
あるいは、新しいお困りごとが出来た時、御社の営業パーソンは、何なりとご相談くださいと、いつも伝えているとは思いますが、
メールや電話をする前に、まずは検索してみたら、その解決方法が網羅されている、競合企業のオウンドメディアがあって、
そのサイトのブログをいくつか読むことで、さくっと解決してしまったら、
顧客はどちらの企業を、
『購入に至るプロセスを丁寧にご一緒している企業』
だと評価するでしょうか。
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(それは・・・、)
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(でも!)
弊社の営業陣は、お客様と普段から信頼関係が出来ていますし、
競合サイトでは資料や情報を取るだけで、その後は弊社にも同じ相談が入ると思います。
検索するより電話の方が、結局、かゆいところにも手が届くといいますか、、、
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オイオイ、海外から電話が入ってきて、対応はできるのか?
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ええっとそれは・・・、(No、No、No==)
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・・・。
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『購入に至るプロセス』のあとは、
『購入後使用中、あるいは使用をやめた時』もそうです。
顧客に選ばれるための、
種まき、
水やり、
肥料やり、
をつかず離れず、続けておかねば、
顧客からは選ばれづらくなっています。
今すぐ選ばれなくなる!というより、
気がついたら候補に入っていないと、気づく、という感じです・・・
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(英語対応、企業ブログ対応、自社ECって、タイヘンじゃん)
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自社ECでの海外展開は、
単なる『販売ページの海外向け増設』なんかではない、
ということですね。
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そうです!

売上というのは、
購入前/後、使用中/使用停止中においても、
『顧客の利便性を高め』ながら、
『ブランド価値向上』
『顧客の課題解決』
を両立させて、やっとついてくるものである、
と問われている時代で、それが出来ている企業は、
ECは事業の一部であり、全部でもある、を理解しています。
リアルの中にEC”も”ある、ではなく、
ECの中にリアルの接点”も”ある、イメージです。
ECでもリアルでもどちらを選んでもお客様に不都合が無いように、
事業を組み立てているんです。
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そういう事業の組み立ては、
これまで経験が無いだけに、大変そうだけど、
今までやってきたことを、変えていく訳ではなく、
拡張するイメージかな、
見える化するというか、
再現性を持たせるというか、
より顧客に深く関わっていくというか、
我々自体も進化し続けるというか、、、
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そうです!
その通りです。
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なるほど!
そうですよね。
それならば、、、やらない手は無い、ってことですかね、
これは『機会』にもなりますね
そういうコトなら・・・
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(もはや、種まきと水やり以降、何の話をしているのか・・・、
社長、なにげに、満面の笑顔・・・)
4 売れる越境ECは育っている!(ブログ年間計画は必須)
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あのう、今のお話の流れでは、
どうも、企業ブログは必須の様な気がしてきたのですが、
私の理解は正しいでしょうか。
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そうです!
おっしゃる通り、企業ブログは、自社サイトにアクセスを集める有効な方法です。
海外の自社ECサイトは、
・コーポレートサイト
・ブランドサイト
を兼ねているものも多い為、ECサイトにブログが100記事くらいあるものも珍しくなく、400記事、500記事投稿している”つわものサイト”もあります。
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ただ、どんな内容でもいい、ってことは無いですよね。
例えば、技術的な優位性や、事例紹介などはどうでしょう。
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”それが顧客の課題解決につながるならば”、OKです。
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思ったんですけど、
先ほどの開発秘話で言いますと、
・世にない商品である
・この技術は他社にはマネできない
・これだけのデータとエビデンスがある
・優れた機能でコストカットできる
などを軸に記事を展開するのはどうでしょうか。
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・・・。
それだと、成果がでるのは、難しいかもしれませんヨ。
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(バッサリ、、、)(いい感じと思ったのに)
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そんな風に、自社目線で伝えたくなるよなぁ。
そう書きたくなるよな、どうしても・・・。
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あのですね、
あくまで顧客の課題解決が、起点と着地にないといけない、ってことなんです。
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起点と着地・・・、
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そうです。
例えば、
・世にない商品である
・この技術は他社にはマネできない
・これだけのデータとエビデンスがある
・優れた機能でコストカットできる
これらは、突き詰めると、顧客には関係のないこと、あるいは関係があっても物足りないこと、なんです。
・顧客の困っていること、を、その技術やエビデンスで解決できるならば、それを具体的に伝える
・世にない商品、である理由が、これまで顧客の課題が解決できなかったことと関係があるならば、それを説明する。
・優れた機能でコストカットできる、かもしれないが、それを新規導入する際の、生産ライントータルでのコストカットにつながるかどうかの、具体的なbefore&After比較が無ければ、社内には提案できない。
などなど、
これらを踏まえたうえで、記事を組み立てると、最後まで読んでもらえる可能性は高いですし、読後感もすっきりすると思います。
ちょっとこの会社スゴイ、今後チェックしておこう、となります。
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(・・・。)
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ブログ作成年間計画が必要そうだな、
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いいですね、
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記事の原稿は、社長直轄で見ていく必要もありそうだし、
軌道に乗るまで、チームで進めていった方が良さそうだね。
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是非、そうしてください。
検索ワードからのコンテンツ組み立てもそうですが、SNSを活用する場合も発信内容に統一感は必要です。
一方で、ブログ計画は適宜修正するつもりで、アクセス率の高い記事が確認できれば、そちらを深堀りしてみてください。
コンテンツマーケティングやSNSマーケティングのノウハウをチームで蓄積していけば、継続し易くなります。
まずは1記事投稿から、デス!
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(一人じゃネタ切れ必須だったし、チームで分担か、)
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(ヤッター!)
5 本当に海外?これぞボーダレスと思わせる
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今回、海外企業のECサイトを色々見て、思ったんですが、
お金をかけているな、というページも、ももちろんありますが、
ちょっと楽しいページや、親切な仕掛けというか、
そこかしこに、飽きさせない工夫が、
日本企業のECサイトより、充実している気がしました。
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(英語はともかくとして・・・、)
気がついたらサイト内を回遊していて、最初に知りたかった情報以上のことを得られて、満足していることが多かったです。
(実際に買ったわけではないけど・・・、)
海外決済、海外発送、関税、納期、梱包サイズ、重量、返金返品対応、保証期間、環境配慮、海外認証、どれをとっても、
これってどうなのだろう??と思ったことが、虫眼鏡検索かFAQで全て見つけることが出来ました。
サクサク進めて、本当に海外?、これぞボーダレス!でした。
来訪者が、困らずに、気持ち良く見ていられるサイトというのは、作り手が先回りして『ペインポイント』を取り除いているのかな?と、、、
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いいですね、ペインポイント、覚えましたね!
そうなんです。
結局最後は人は感情で動きますので『快』モードでストレスなく読めるるのが何よりです。
同じ情報収集をするなら、
取引先を新規に探すなら、
期待以上だ!と感激したり、楽しかったり、嬉しかったり、サプラ~イズがあったり、やっと見つけた!感があった方が、
数ある同業他社のサイトより、一歩抜きんでることが出来ます。
それだけ顧客のことを考えて考えて考えて作っているサイト、ということですから。
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海外の顧客のことを、どれだけ考えて作っているサイトか、
そこに立ち返るんですね
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そうです!
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(え、そういうコト?)(それなら、話についてける~~)
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今のうちに海外顧客の受け皿を整備しておいて、
自由に往来できるようになった際、
作っておいて良かった~~
なんと便利で助かる~~
と実感できるツールに作り込んで参りましょう=!
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はい、やってみます。
(これで帳尻はあったカナ?、万歳~~)