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海外展示会の出展サポートとは

公開日時 2024年5月6日 更新日時 2024年7月24日
Professional,Leader,Consultant for SME's overseas expansion

海外展示会の出展を成功させるには「準備が9割」と言われています。

しかし、初めての海外出展で失敗しないために、どのようなことに注意すれば良いのか不安に思う方も多いでしょう。

そんな時は初心者にも安心の、海外展示会の出展サポートサービスを検討されることをお薦めします。

海外展示会の出展サポート実績が豊富な専門会社の力を借りれば、海外出展前の準備段階から現地でのサポートまで自信を持って取り組むことができます。

はじめに 海外展示会出展の重要性

海外展示会出展は、アメリカ、欧州、中国、タイ等へのグローバル展開を考える企業にとって重要なビジネス戦略の一環です。

日本企業が海外の展示会に出展することで得られるものは下記の7つです。

1 海外ビジネスパートナー、海外顧客の獲得

2 現地のニーズやトレンド、商習慣の把握

3 新たな市場や新たな顧客層との出会い

4 異なる流通網の発見と構築

5 競合他社との差別化のヒント

6 自社のブランド認知度の向上

7 自社製品やサービスの海外視点での再評価

海外展示会成功のカギは、事前準備とシームレスなサポート

海外展示会における成功のカギは、事前準備から展示会終了帰国後までいかに包括的でシームレスなサポートを受けられるか、にあります。

たとえば株式会社パコロアでは、海外進出プロ支援にて、海外展示会出展支援を毎年実施しています。

そこでまずお伝えするのは、海外進出の全体像「海外販路開拓フロー図」(下記)と、海外展示会出展に至るまでの事前準備の重要性です。

具体的には、海外事業計画を立てて、自社の強みが活かせる海外展開国、流通、用途を選び、競合企業や海外市場の状況を事前に調べておきます。

海外ビジネス上の障壁があれば出来るだけ「事前に」クリアし(クリアしておかなければ海外出展しても現地では販売できないサービスや商品だった、ということになりかねません)

「このような仮説のもと、当社の商品やサービスが、現地で流通販売できる」との戦略を「複数」立案しておきます。

そして、それぞれの仮説に必要な英語の販促ツール(Webサイト、プレゼン資料、提案書、図面、価格表、その他)を事前に数か月かけて作り込み、満を持して現地に乗り込んで行きます。

海外展示会の本番では、来場者(顧客候補)とのコミュニケーションを通じ、事前に検討した複数の戦略の仮説の答え合わせをしっかり丁寧にそれぞれ行ってきます。

現地の引き合いは、具体的な商談、これから予算取りの案件等、様々ですが、立てた戦略の何が正しく、何が想定外だったのかを出展期間中常に熟考し、現地にいる間に今後の方向性を決めていく、というスピード感で進めることが重要です。

残念ながら、海外展示会初出展の際に、このような準備が必要だと覚悟されている日本企業は非常にまれです。

ほとんどの日本企業とその担当者は、出展ブースをどう作るか、展示品を航空便で運ぶか船で運ぶか、サンプルはハンドキャリーで持ち込めるのか、その際の必要は書類はどう作るのか、渡航メンバーのロジの手配はどうなっているのか、などの、海外販路開拓の核ではない準備に、出国前は忙殺されます。

海外展示会では、「海外販路開拓」の核の部分として、

・関係者へのヒアリングとリサーチ
・自社ブース内営業(来場者対応)
・出展企業への逆営業

を分散させながらも、同時実施せねばなりませんが、

事前の仮説立案や、海外顧客や競合の「想定」イメージがないままで、スタッフがこれらを自然発生的に実施することは難しく、海外事業の方向性に関わる貴重な情報が得られたとしてもそれに気づけず、個々人でのPR活動、「名刺とカタログ、サンプル配布」に終始してしまいがちです。

及び、海外ビジネスの経験者でなければ難しい、現地企業との交渉事も出展期間中は頻発します。

例えば、その場で必ず確認しておくべきことや、その場ではあえて情報開示しない方が良いこと、海外顧客が話しやすい距離感や詰めるタイミングを間違えないこと等は非常に重要ですが、それらを「そうだと」理解しないまま不適切な対応、軽すぎる対応で機会を逃すこともあるでしょう。

そもそも海外展示会において、経験の少ない担当者が、自社のマーケティング仮説の答え合わせを、ブース来訪者との英語での立ち話を通じて正確に行う技術を十分に持っていないことは責められることではありません。なぜならグローバルな交渉スキルは国内事業では特には必要とされていないためです。

このように海外展示会には、固有の「アプローチの難しさ」「成果検証のし辛さ、分かりづらさ」があるため、せっかくの海外出展の機会に、商品やサービスの可能性を正しく検証することなく帰国してしまい、海外見本市出展が成功だったのか不成功だったのかが判断できない日本企業は数多くあります。

判断材料が少ない経営陣としては、次年度の海外出展について思い切った投資が決めきれず、「海外出展はまたいつか補助金が出た時でよいのでは」「海外展示会は海外進出においてそれほど有効な手段ではないのでは」という、海外出展で成功を収める他企業とは180度真逆の結論を下すことになってしまいます。

もちろん、一方で、しっかり準備を整えて海外展示会に臨む日本企業はいます。

事前準備として、海外市場向けに必要な販促ツールの見直しや新設を丁寧に正確に行うことで、海外出展中の営業クロージングがより鮮明にイメージできたり、

出展ブース内での接客トークやQ&A想定集を英語で整備することで、より自信を持って海外展示会に臨めます。

弊社クライアント企業様はこのような事前準備支援と現地でのOJT支援を通じて初出展の成功の確率を上げておられます。

ぜひ海外展示会出展を検討する際には、利用企業のレベルに合わせた出展サポート企業各社のサービスを上手に活用し、初出展の海外展示会でも成功できるよう出展計画を進めて頂ければと思います。

具体的な海外展示会の出展サポートの内容

海外展示会の出展サポートには、大きく分けて2つのカテゴリーがあります。

  • 海外展示会への出展手続きのサポート
  • 海外展示会を活用した海外販路拡大のサポート

「出展手続き」サポート 出展前準備

出展前準備のサポート内容には下記があります。

  • 展示会主催者へ出展申込み手続きの代行(英語)
  • ブース設営およびブース装飾会社の選定、ディレクション代行(英語)
  • 国際輸送の手配、通関連絡代行、サンプル品の輸送サポート、ATAカルネ手配等(貿易書類は基本的に英語)

「出展手続き」サポート 現地対応

現地でのサポート内容には以下があります。

  • 当日の会場設営から撤収までの工程管理やサポート(英語)
  • 会場内での問題発生の際の対応(英語)
  • 通訳や翻訳サービスの提供(英語)
  • (主催者や輸送会社等の)現地スタッフとの円滑なコミュニケーションをサポート(英語)

「出展手続き」サポート 出展後フォロー

出展後フォローサポートは下記です。

  • 展示品の日本への返送手続き
  • 展示品を返送しない場合の現地倉庫預け、あるいは廃棄手続き(英語)
  • 主催者へ次年度の出展小間予約(英語)

「海外販路拡大」サポート 出展前~会期中~出展後

「海外販路拡大」サポートとしては下記があります。
パコロアでの支援メニューより抜粋)

  • 世界中で開催される展示会からサポート企業に最適な展示会の選定
  • 戦略立案のための現地市場、顧客、競合企業の事前リサーチ
  • 海外向け商品施策、現地流通規制の確認と準拠
  • 海外向け知的財産管理の確認、権利化
  • 国際輸送、輸出梱包、パッケージデザイン(B2Cの場合)、海外向け価格設定
  • 貿易実務に必要な知識習得と社内仕組み化、英文貿易書類ひながた整備
  • 英文契約書のひながた整備
  • 決裁権のある海外企業担当者やバイヤーへのアプローチ方法仮説立案
  • ブース内接客トークQ&A作成、事前演習
  • 展示会初日、2日目、3日目、最終日それぞれ当日中に接客トークや仮説の修正
  • 展示会期間中に、ターゲットと今後の課題を明確化
  • リアルとデジタルの相乗効果でカスタマージャーニーを最適化
  • (ブース内対面での情報収集と、その後のデバイス経由での競合比較検討、企業ブログを通じたナーチャリングやSNS運営を通じた継続的集客施策の提案等)

出展サポート企業が、どのレベルの支援を提供しているかを具体的に確認しておくことは重要です。

なぜなら、海外展示会のブースに立ち、
英語で営業しながら、
・来場した海外企業担当者から本当に必要な情報を聞き出し
・日本とは質が異なるプレゼンテーションをその場で円滑に実施し、
・商談の際に「必ず確認すべきこと」や「してはいけないこと」などが頭に入っている状態、

というのは、海外展示会のノウハウを持っていなければ自然に作り出せるものではないためです。

株式会社パコロアでは、「海外販路拡大サポート」はもちろん、ご希望があれば「出展手続きサポート」もすべてご支援可能です。

自社に必要なのは、このようなレベルの「海外販路拡大」サポートか、あるいは海外展示会への「出展手続き」サポートか、その両方なのか、を判断して海外展示会に臨むことは成功に近づく第一歩となります。

海外展示会の出展サポートのチェックポイント

出展サポートサービスを選ぶ際の確認ポイントは下記の通りです。

・過去の支援実績、具体的な展示会トラブル解決例

・事前にしっかりとヒアリングを行い、自社の展示会戦略や最終目標に対してどのようなサポートを提供してくれるか

・支援実績として海外の展示会名だけを出すのではなく、実際の支援顧客企業が出展を通じて具体的にどのような成果を得たのか

・海外展示会での商談時には外国語版のWebサイト、カタログ、プレゼンテーション、動画が必要になるが、単なる翻訳ではなくローカライゼションができるか

・出展サポートサービスを十分活かすためには、支援される企業側の準備や協力も必須と伝え、事前に何をすべきかの時系列での提示が具体的にあるか

海外展示会の出展前に知っておきたい法的制約

日本企業が海外展示会に参加する際には、現地の法的制約もぜひ把握しておきましょう。

まず、現地の税法について十分な理解が必要です。

なぜなら現地税法は海外市場での最終価格への影響が大きい為、その商品やサービスが現地で現実的に「売ることができるかどうか」に直結してくるためです。

特に輸入関税や輸入規制、流通規制については、国によって異なるため、出展前に確認が必要です。

国際輸送費や関税、現地消費税を考慮すると、そもそも現地で販売できない商品価格帯になってしまう場合があることは、意外と見落としがちです。

さらに、知的財産権や特許権などの法的保護に関する適用も日本と海外とでは異なる場合があります。

これらの法的制約を知らないまま海外展示会に参加すると、自社の貴重な技術ノウハウや、ブランドの核なる部分を無防備に開示してしまうことがあります。

一方で、逆に、海外他社の権利侵害を無意識なまま行っていて、出展後に相手企業から警告レターが届き訴えられてしまう、など法的トラブルに巻き込まれる可能性もあります。

現地税法や知的財産のトラブルを避けるには、現地の法的制約についての情報収集や専門家のアドバイスを積極的に活用することが重要です。

出展前にこれらの法的制約について充分な理解を深め、法令遵守の観点からリスクを回避し、海外展示会出展の成功を目指しましょう。

海外展示会の費用対効果を高めるためのヒント

海外展示会で費用対効果を高めるためには、慎重な計画と戦略も不可欠です。

まず、目標を明確にします。どのような結果を得たいのか、具体的な数字や目標を設定します。

次に、ターゲット市場を徹底的に分析し、展示会でのターゲットとする顧客層や競合他社を把握します。

それに加えて、展示会にかかる費用をきちんと把握し、予算を立てます。

予算内で効果を最大化するために、展示会ブースの魅力的なデザインや効果的なプロモーションツールの活用も前向きに検討します。

高価格帯の商品を展示しているのに、既存のシステムブースに、自前のスタンディパネル、暗い照明に、最安値の応接レンタルセットでは、商品価値を正しく伝えられない可能性が高くなります。

オリジナルブース制作には100万円以上かかることがありますが、本質的な対費用効果を検討することは、特に海外では重要です。

及び、展示会後のフォローアップや顧客対応も忘れずに計画し、帰国後は更なる現地の文化やマナーを尊重したマーケティング戦略を展開することも重要です。

もし展示会当日から加わるスタッフがいる場合は、英語での接客OJTトレーニングも欠かせません。

こうした万全の準備と計画によって、海外展示会での費用対効果を最大化することが可能になります。

まとめ 海外展示会出展サポート選びは海外販路拡大実現の第一歩

初めての海外展示会出展では、準備することがあまりに多く、そもそもの目的である「海外販路拡大」の準備についてゆっくり深く考える時間が取れないことがあります。

そんな時こそ、海外展示会出展サポートのエキスパートである株式会社パコロアに一度ご相談ください。

初回の海外出展で海外顧客から受注するための準備を、無理なく滞りなく進めていくことができます!

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