「インバウンド対策を進めたいが、自社だけでは難しい」
「インバウンドコンサルに相談すると、何をしてもらえるのだろう」
「そもそも、コンサルを入れる必要があるのだろうか」
このように迷う企業も少なくありません。
インバウンドコンサルの支援内容は、訪日外国人向けの集客、多言語対応、SNSやWebサイトの改善、接客体制の整備、商品・サービス開発、事業戦略の策定など、会社によってさまざまです。
そのため、「インバウンドに詳しそうだから」という理由だけでコンサル会社を選ぶと、自社が必要としている支援と合わないことがあります。
また、自社で課題を整理し、必要な施策を実行できるのであれば、必ずしもコンサルを利用する必要はありません。
本記事では、インバウンドコンサルに依頼できること、コンサルが必要な会社・必要ない会社、選ぶときに確認したい3つのポイントを、中小企業の経営者向けに解説します。
インバウンドコンサルとは?何を依頼できるのか
インバウンドコンサルとは、訪日外国人を対象とした商品・サービスの販売や集客、受け入れ体制づくりなどを支援する専門家・コンサルティング会社です。
ただし、「インバウンドコンサル」という名称で提供されているサービスの内容は一律ではありません。
たとえば、次のような支援があります。
- インバウンド市場や外国人顧客の調査
- ターゲットとなる国・地域の選定
- 商品・サービスや価格の見直し
- 多言語WebサイトやSNSの企画・運用
- Googleマップなどを活用した店舗への集客
- 海外向け広告やプロモーション
- 店舗・施設の多言語対応や接客改善
- 訪日客向けの商品・サービス開発
- インバウンド事業全体の戦略策定
- 訪日客との接点を帰国後のECや海外販売につなげる支援
集客やプロモーションを得意とする会社もあれば、多言語対応や接客改善、商品開発、事業戦略まで支援する会社もあります。
そのため、インバウンドコンサルを選ぶ際は、「インバウンドに詳しいか」だけでなく、自社が必要としている支援を得意としているかを確認することが重要です。
まず、自社が何に困っているのかを確認する
たとえば、
「外国人のお客様が来ない」
という企業と、
「来店はあるが購入につながらない」
という企業では、必要な支援が異なります。
さらに、
「日本で購入したお客様に帰国後も買ってもらいたい」
のであれば、店舗でのインバウンド対策だけでなく、越境ECや海外向けWebマーケティングなども検討する必要があります。
同じ「インバウンドを強化したい」という相談でも、どこで止まっているかによって必要な支援は変わります。
まずは自社が現在どこで困っているのかを確認し、その課題に合った支援先を探すことが大切です。
インバウンドコンサルが必要な会社・必要ない会社
インバウンドに取り組むからといって、必ずコンサルを利用する必要があるわけではありません。
自社で課題を把握できており、必要な施策を実行・改善できる人材や時間があるのであれば、まず社内で進めることもできます。
一方、
「何をすべきか判断できない」
「施策は行っているが成果につながらない」
「実行する人が足りない」
といった状態では、外部の専門家を活用する意味があります。
インバウンドコンサルを検討したい会社
- 外国人客は増えているが、売上や利益につながっていない
- 何から手をつけるべきか優先順位を決められない
- Web、SNS、多言語対応など個別施策は行っているが成果が分からない
- 社内にインバウンド事業を整理できる人材がいない
- 担当者はいるが、通常業務との兼務でなかなか進まない
- インバウンドだけでなく、帰国後の購入や海外販売まで検討したい
特に、複数の課題が同時に発生している場合は、「SNSを始める」「Webサイトを多言語化する」といった個別施策から入るより、事業全体を俯瞰し、何がボトルネックになっているのかを先に確認した方がよい場合があります。
外国人客が来ない原因と、来店しても購入されない原因では、必要な対策が違うからです。
コンサルを急いで利用しなくてもよい会社
反対に、
- 取り組む目的が明確になっている
- ターゲットとする顧客が分かっている
- 実施する施策と優先順位が決まっている
- 社内に実行できる担当者と予算がある
- 結果を確認しながら改善できる
このような状態であれば、必ずしもコンサルを利用する必要はありません。
また、「外国人客が増えているから、とりあえず何か始めたい」という段階で、目的が決まらないまま高額な支援を契約する必要もありません。
自社で判断し、実行し、結果を見て改善できるのであれば、まずは自社で進めてみる。
それが難しい部分が出てきたときに、必要な専門家を使うという考え方でもよいでしょう。
インバウンドコンサルを選ぶ3つのポイント
インバウンドコンサルを選ぶ際は、知名度や料金だけで比較するのではなく、
自社の課題に合った支援ができるか、
どこまで実行を支援してもらえるか、
支援後に自社で続けられるか、
という視点で確認することが重要です。
1.自社の課題に合った支援ができるか
まず確認したいのは、その会社が何を得意としているかです。
たとえば、
- 外国人客を増やしたい
- WebやSNSから予約につなげたい
- 多言語対応や接客体制を整えたい
- 商品やサービスを外国人向けに見直したい
- 訪日客との接点を帰国後の販売につなげたい
では、必要な支援が異なります。
特に、自社と似た課題をどのように支援してきたのか、具体的な事例を聞いてみるとよいでしょう。
実績の件数だけでなく、「どのような課題があり、何を行い、その後どうなったのか」まで確認すると、その会社が実際にどこまで支援できるのかが見えやすくなります。
2.提案だけでなく実行まで支援できるか
戦略や改善案を提案してもらっても、社内に実行する人がいなければ施策は進みません。
特に中小企業では、インバウンド専任の担当者を置くことが難しく、通常業務と兼務しているケースも多くあります。
そのため、
- 誰が実務を担当するのか
- WebやSNSなどの実行支援まで含まれるのか
- 外部業者との調整をしてもらえるのか
- 実施後の検証や改善まで支援するのか
- 素材そのものの企画や整理まで支援してもらえるのか
まで確認しておく必要があります。
コンテンツ制作を外部に依頼しても、元になる情報や写真、データを企業側が毎回用意しなければならない契約では、社内の負担が想像以上に大きくなることがあります。
その結果、素材を準備する時間がなく、既存のWebサイトにある情報や写真の使い回しが増えれば、発信を続けることはできても、新しい顧客に届くコンテンツになっているのかは疑問です。
既存素材を活用するのか、
新しい素材を企画・制作するのか、
そのために必要な情報収集や整理を誰が担うのか、まで、
支援内容を具体的に確認しておきましょう。
3.自社にノウハウが残る支援か
インバウンド事業は、一度施策を実施して終わりではありません。
顧客の反応を見ながら、商品、価格、情報発信、接客方法などを継続的に改善していく必要があります。
そのため、外部に実務を任せる場合でも、なぜこの施策を行うのか、結果をどう判断するのかを自社でも理解できる支援かという視点は重要です。
打ち合わせや実務を通じて知識や経験が社内に蓄積されれば、外部に任せる部分と、自社で判断・実行する部分も見極めやすくなります。
インバウンドコンサルを選ぶ際は、「何をしてくれる会社か」だけでなく、支援を受けながら自社にも判断力が蓄積されていくかを確認してみましょう。
インバウンドコンサルに相談する前に整理しておきたいこと
インバウンドコンサルへ相談する際、最初から詳細な事業計画を用意する必要はありません。
ただし、自社の現状や困っていることをある程度整理しておくと、相談先との相性や、提案内容が自社に合っているかを判断しやすくなります。
最低限、次の点を確認しておきましょう。
- 現在、外国人顧客との接点があるか
- どの国・地域の顧客が多いか
- 何が売れている、または利用されているか
- 現在どのようなインバウンド施策を行っているか
- 何に困っているのか
- 社内で対応できること、外部に任せたいことは何か
- どの程度の予算や人員を使えるか
- これまで実施した施策と、その結果
すでに外国人顧客がいる場合は、売上だけでなく、問い合わせ内容や購入商品、来店経路、よく聞かれる質問なども確認してみてください。
自社では重要だと思っていなかった情報の中に、外国人顧客が何を評価しているのか、どこで購入をやめているのかを判断する材料が含まれていることがあります。
「何をしてほしいか」が決まっていなくても相談できる
一方で、
「インバウンドを強化したいが、何が問題なのか自分たちでも分からない」
という段階もあります。
その場合、無理に「SNS運用を依頼したい」「多言語サイトを作りたい」など、依頼する施策まで決めてから相談する必要はありません。
事業全体を確認し、どこに課題があるのか、何から取り組むべきなのかを整理すること自体も、コンサルティングの役割です。
ただし、相談してすぐに、
「まずSNSを始めましょう」
「多言語サイトを作りましょう」
「広告を出しましょう」
と施策が決まった場合は、なぜその施策が今の自社に必要なのかを確認してみてください。
例えば、「外国人客が来ない」という課題でも、
そもそも認知されていないのか、
検索しても情報が見つからないのか、
商品やサービスがターゲットに合っていないのか、によって、
必要な対策は変わります。
インバウンド施策には、費用だけでなく、社内で準備や対応をする時間、人員も必要です。
「何をするか」より先に、「なぜそれをするのか」が説明されているか。
これは、相談先を見極める一つのポイントになります。
インバウンドを事業として伸ばすために
インバウンドで外国人客との接点が生まれたら、その反応を今後の事業にどう活かすのかを考えてみましょう。
例えば、
- 訪日中の購入だけで終わらせず、帰国後も購入できる方法をつくる
- 特定の国・地域から反応が多ければ、その市場を詳しく調べる
- 海外顧客から評価されている商品やサービスを今後の強みにする
- 問い合わせや商談が増えてきたら、海外販路開拓を検討する
といった展開が考えられます。
もちろん、すべての企業が海外販売まで広げる必要はありません。
店舗や施設での外国人対応を改善することが目的の企業もあれば、インバウンドを海外展開の入口として活用したい企業もあります。
大切なのは、流行している施策を一つずつ増やすことではなく、自社がインバウンドで何を実現したいのかを決め、その目的に必要な取り組みを選ぶことです。
そして、その判断から実行、改善まで自社で進められるのであれば、コンサルを利用する必要はありません。
一方で、
事業全体を俯瞰しても何がボトルネックなのか分からない、
施策を実施しているのに成果につながらない、
インバウンドから海外販売へどうつなげるべきか判断できない、といった場合には、
外部の専門家を活用する意味があります。
パコロアでは、インバウンド施策だけを切り離して考えるのではなく、その先の海外販路開拓も含め、現在の状況から何を優先すべきかを整理しています。
「自社にインバウンドコンサルが必要なのか分からない」
「いくつか施策を行っているが、次に何をすべきか整理したい」
という場合は、まずはインバウンド対応の壁打ち無料相談(30分)をご利用ください。
【インバウンドシリーズ】
インバウンド事業を検討・実践するためのポイントをまとめたシリーズ記事です。ご関心に合わせてご覧ください。